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男性型脱毛症(AGA:androgenic alopecia)

男性型脱毛症になりやすい人とは?

男性型脱毛症とはアンドロゲン性脱毛症(AGA:androgenic alopecia)とも言われ、最近ではテレビのCMでも放送されているので、耳にした人も多いことだと思います。症状は思春期以降にだんだんと脱毛が進行していきますが、その抜け方にはパターンがあり前頭部から軟毛化がみられ、前額部の生え際が後退していくM型と、頭頂部から軟毛化がみられ、毛髪が脱落していくO型があり、それらが単独あるいは同時にみられます。

ところで、男性では頭髪に関して10、20歳代の頃と比べて、30、40歳代になると、程度には差があるにしろ、多少はこのような症状を感じていらっしゃる人も多いのではないでしょうか。実際AGAの人は全国で約1260万人、そのうち気にかけている人は約800万人、何らかのケアを行ったことのある人は約650万人といわれています(板見 智:日本醫事新報2004; No.4209: 27-29より )。

では、どのような人が男性型脱毛症になりやすいのでしょうか。いくつかの原因がわかっていますが、最も重要なものは遺伝的要因です。まだまだほんの一部しかわかっていませんが、性染色体であるX染色体上や常染色体上にもいくつかの疾患関連遺伝子がみつかっています。

また、もう一つ重要な原因として男性ホルモン、その中でも特にジヒドロテストステロン(DHT)が指摘されています。DHTが毛髪の根本の毛包という部分に作用すると、毛髪の成長期の短縮、休止期毛の増加や毛の軟毛化が起こり、最終的に脱毛を引き起こします。この男性ホルモンのバランスや濃度も遺伝によるところが多く、結局は遺伝的要因が重要であることになります。また、その他として日常的食生活や喫煙、精神的ストレスといった環境的因子の関与も考えられています。



[AGAの進行パターン(Norwood O T. South Med J 1975; 68(11): 1359-1365)]
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市販の外用薬は効果あるの?

育毛剤、発毛剤といわれるものはTVのCMでも放送され、ドラッグストアに行けば、たくさんの種類が並べられて、どれを買おうか迷うかたも多いのではないでしょうか。そもそも本当に効果はあるのか疑問に思っている人もいるかもしれません。

これらの製品に含まれている成分としては、毛包周辺の環境整備、頭皮の清潔を目標とした抗炎症、抗菌、抗真菌、局所の清潔、かゆみ止めなどの作用を持つ薬物(ジンクピリチオン、グリチルリチン、塩酸ジフェンヒドラミン、ピロクトンなど)や毛包周囲の血行促進を図る薬物(塩化カルプロニウム、センブリエキス、ビタミンEなど)や毛包への栄養補給を目指した薬物(ペンタデカン酸グリセリドなど)が色々な組み合わせで含有されています。

ところで、これらの製品が毛包に直接的に作用して、毛髪を太くして、長い毛髪を増やす作用があるかどうかの証拠は実際には示されていないものがほとんどです。ただ、最近ではいくつかの薬物はその作用機序や臨床効果が詳細に公表されています。ミノキシジル、アデノシン、t-フラバノン、サイトプリン、ペンタデカン、塩化カルプロニウム、ケトコナゾールなどがこれに含まれます。この中でもミノキシジルは濃度別に有効率を調べた大規模臨床試験も行われており、発毛効果が認められています。ガイドラインでは、男性では5%製剤(商品名リアップX5)が、女性では1%製剤(商品名リアップリジェンヌ)が外用の第一選択とされています。これらの製品のほとんどは医薬部外品として薬局で処方箋なしに購入できますが、ミノキシジルは第1類医薬品に指定されているため、処方箋はいりませんが購入の際、薬剤師から説明を受ける必要があります。

病院でできる男性型脱毛症の治療は?

まずはじめに、AGA自体が毛髪の生理的変化によるもの、つまり個人の体質であり、疾患とはみなされていないため治療に対して保険は適用されないことに注意する必要があります。

AGAの発症にはQ1で述べたように男性ホルモン、その中でも特にDHTが関わっています。DHTはテストステロンという男性ホルモンに5α-リダクターゼⅠ型と5α-リダクターゼⅡ型という物質が作用して生成されますが、この5α-リダクターゼⅡ型を阻害する薬剤が2005年12月にAGA治療薬として承認・発売されました。
これがフィナステリド(商品名プロペシア)です。

また、2016年6月には5α-リダクターゼⅠ型と5α-リダクターゼⅡ型の両方を阻害する薬剤がAGA治療薬として承認・発売されました。
これがデュタステリドカプセル(商品名ザガーロ)です。

いずれも1日1回飲む内服薬であり、海外、国内ともに大規模な長期臨床試験が行われて、高い薄毛改善効果が認められています。特に、プロペシア錠は国内でも臨床データが蓄積されつつあり、頭頂部と前頭部の写真評価において、3年間や5年間の内服継続により高い改善度と満足度が得られています。なお、いずれの薬剤も女性には無効であることが示されていて、適用は男性のみです。

効果を見るためには少なくとも半年以上は内服していただいて、その時点で一度評価してみて、継続するかどうかを考えるというのが一般的です。副作用も少ないため、安全に内服できる薬剤ではありますが、注意点としては、これらの薬剤の効果は内服期間のみにみられるもので、中止するとまた脱毛が進行することがわかっています。
日本皮膚科学会が定めるガイドラインでは第一選択として推奨されており、まずは試してみるべき薬剤だと思われます。

なお、これらの内服薬とQ2で述べた外用剤を併用することは、作用が異なるために相加効果が期待できると思われますが、明らかな臨床試験での結果はありません。
その他では、15%という高濃度のミノキシジル配合外用剤(商品名デュアルゲン15)も処方しております。
その他では、Q2にも出て来た塩化カルプロニウム(商品名フロジン)は保険での処方が可能です。

これらの内服薬は現段階では最も効果が期待できるものではありますが、その効果や満足度の評価にも個人差がありますので、希望される人は一度当院を受診していただいてご相談してみてはいかがでしょうか。

費用

施術内容 料金(税抜)
自費初診料 3,000円
自費再診料 1,000円
AGA
プロペシア1mg 28日分 8,000円
フィナステリド錠1mg28日分 6,400円
ザガーロカプセル0.5mg 30日分 10,500円
デュアルゲン15 60ml(2ヶ月分) 12,000円

※表示はすべて税抜価格です。
※当院では自費診療において1万円以上御負担の方につきまして、クレジットカードのご利用に対応しております。
(保険診療につきましては、現金でのお支払いのみとさせていただきます。)

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