
「レーザー・ピール」とは、レーザー光をお顔全体に照射することで、表皮下の真皮内に熱を伝え、真皮内のコラーゲンを活性化することでお肌の質感やハリ、毛穴の開きやニキビを改善していく方法です。
「スペクトラ」の「1064nmのロングパルスYAGレーザー」を用いるので、「スペクトラピール」と言いますが、このレーザー光は波長が長いため、真皮のより深部まで熱が到達できるというメリットがあります。
また、同じ「スペクトラ」の「レーザー・トーニング」と連続して施行することで、お肌の色調改善と質感改善を同時に行う「デュアルピール」ができることも特徴です。
このレーザーの波長は「スペクトラ」のショートパルスモードの「QスイッチYAGレーザー」と全く同じ1064nmですが、パルス幅(1発の照射時間)がミリ秒単位となっており、Qスイッチレーザーのナノ
秒単位よりもはるかに長くなっています。(だからロングパルスといいます。)
スペクトラピールのみでも施術は可能ですが、ここでは「レーザー・トーニング」と連続して施行を行う「デュアルピール」について説明いたします。
「スペクトラ」は、532nmと1064nmの2種類の波長と、ショートパルスとロングパルスの2種類のパルスモードを発振できるレーザーですが、基本的にはショートパルスモードは色調改善に、ロングパルスモードは質感改善に働きます。つまり、まずはショートパルスをお顔全体に穏やかに照射する「レーザー・トーニング」を行い、引き続いてロングパルスをお顔全体に照射する「スペクトラピール」を施行することで、同日に両方の効果を得ることができます。
この施術方式を「デュアルピール」と呼んでいます。
また、いずれの施術も照射時の痛みが少なくダウンタイム(治療部位の軟膏外用やテープ保護が必要な期間、照射部位のお化粧ができない期間のこと)がほとんどなく、かさぶたにもならないため、照射後にお化粧をして帰宅することも可能です。
1回の施術でも効果を実感することはできますが、トーニングやリジュビネーションの効果はマイルドに積み重なって出現してくるため、基本的には定期的に複数回施術を受けていただくことをお勧めしています。
(お勧めは2週間~1ヶ月間隔で、5回以上が目安ですが、特に決まりはありません。)
また、デュアルピール後にイオン導入の併用やホームケアとしてビタミンC誘導体ローションやトラネキサム酸ローションを組み合わせると、更なる効果を期待できます。
デュアルピールは、以下のような方に良い適応があります。
- お顔全体の質感・毛穴、色調などトータル・リジュビネーションを希望される場合。
- “肝斑”を含めた“しみ”や“そばかす”が広範囲に散在して、ダウンタイムなしに改善を希望される場合。
- 保険治療でなかなか改善しない“炎症性ざ瘡”が多発している場合。
施術の流れ
まずは一度来院されて、カウンセリングを行ってから、施術日を決定します。
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カウンセリング
- まずは診察を行い、適用があるか判断いたします。デュアルピールを希望された方には、その原理や治療効果について説明いたします。
来院後の流れ
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洗顔
- 洗顔をしていただき、お化粧、油分を落としていただきます。
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施術
- ベッドに横たわり、まずはルートロトーニングを行います。少し赤みが出て、ほてった感じになります。チクチクした痛みがありますが、通常軽度です。引き続きスペクトラピールを行います。こちらは温かくなりますが、痛みはほとんどありません。
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冷却
- 冷水にひたしたマスクでパックを行い皮膚を冷却します。その後、保湿ローションを塗布して終了です。帰宅時、お化粧は可能ですが、できれば翌朝まで控えて下さい。
- ●施術時間の目安は以下のようになります。
- ・デュアルピール(ルートロトーニング+スペクトラピール)で約50分
- ・ルートロトーニングのみで 約30分
- (いずれも、施術後の冷却時間も込みです。)