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帯状疱疹

帯状疱疹とはどんな病気?

帯状疱疹は最近よく話題になる皮膚疾患ですが、その理由は放置した場合に頑固な痛みが長期間続いたり、中には一生消えないで残ってしまうこともあり、日常生活に影響することがあるからです。
一般的には50~70歳代の高齢者に多い疾患であり、高齢化が進んでいる近年では、一生で3人に1人が発症するとまで言われていますが、20~40歳代でもときどきみられます。

帯状疱疹の症状の大きな特徴は、その皮疹の出現する範囲痛みを伴うことです。

まず、皮疹の出現部位ですが、身体の左右どちらか片側の大体同じ高さの範囲に帯状に赤い斑や小型の水ぶくれがまとまって出現して増えてきます。また、顔面の眼のまわりに出現することも多く、片側のまぶたが腫れてほとんど眼が開かない状態になることもあります。ただ一般的に身体の中心線をまたいで両側に出ることはありません。これは、帯状疱疹が皮膚の表面の感覚を伝える神経の支配領域に一致して出現するからであり、他の皮膚疾患との鑑別ポイントとなります。
次に痛みについてですが、実はこの痛みが皮膚症状よりも先行してみられることがよくあります。その痛みの範囲はやはり皮膚の感覚神経の支配領域に一致した部位にみられます。痛みの程度は様々で、さわるとピリピリと感じるような痛みから、睡眠にも支障が出るくらいの強い場合もあります。つまり、皮膚症状が何もなくても体の片側の一定領域に痛みが出てきたときは、帯状疱疹の可能性があるということです。ただ、先行する期間は長くても1週間程度ですので、それ以上たっても皮膚症状が現れない場合は帯状疱疹である可能性は低くなります。

帯状疱疹の診断がついて、医療機関で適切な治療をされた場合、約1週間で水ぶくれが破れてかさぶたになってきます。症状が重い場合では水ぶくれが破れたあとがじゅくじゅくしたり、膿がたまったりしてなかなかかさぶたにならないこともあります。ただ、皮膚症状に関しては一般的には2週間~1ヶ月程度で治癒します。
次に痛みですが、こちらも適切な治療をされた場合はゆっくりと軽快してきますが、しばらく持続することもよくみられます。そして、1ヶ月くらいでほとんど気にならない状態になれば心配はいらないのですが、2ヶ月たっても3ヶ月たっても痛みが続くことがあります。しかも痛みの性状が少し変わってきて、いわゆる帯状疱疹後神経痛というものに移行していきます。こちらはQ3で詳しく解説します。
痛みについては初期の治療をしっかり行ったほうが帯状疱疹後神経痛に移行しにくいことがわかっており、そのためにも初期治療が重要ということになります。ただ、帯状疱疹の症状を知らないと、ただの虫刺されなどと思って受診が遅れるケースがしばしばみられます。そのためにもこの機会に帯状疱疹について少しでも知っていただければと思います。


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帯状疱疹の原因は?どうしてなるの?

帯状疱疹の原因はウイルスの感染です。とはいっても、外部から新たに入り込んで感染したわけではなく、既に身体の中に潜んでいたものが再び活動を始めたものなのです。

原因のウイルスは実は小児期に水ぼうそう(水痘)を引き起こす水痘帯状疱疹ウイルス(以下VZV)であり、ほとんどの人が既に感染しています。このウイルスはその後、知覚神経が脊髄から出たすぐのところにある後根神経節(顔面の場合は三叉神経節)という部位に遺伝子のみの形で潜伏しており、再び活性化する機会をうかがっています。この状態では宿主に症状は現れず、薬剤も無効です。そして、加齢、ストレス、過労などにより宿主の免疫力が低下したときに、潜伏していたウイルスが再び活動を始め、神経を上行して皮膚に到達することで帯状疱疹が発症します。これを回帰感染再帰感染といいます。


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体表の皮膚の知覚は脊髄からそれぞれ出る知覚神経によって左右半分ずつ分節状に区分されて支配されており、これをデルマトームといいます。VZVはある特定の神経節から神経を伝って皮膚に到達するため、その神経が支配している領域の皮膚の部分だけに発疹がみられるため、出現範囲は特徴的な分布となるわけです。
また、ウイルスが通過することで神経や皮膚に炎症が生じて痛みがでます。これは急性期の痛みであり炎症が治まってくると軽快していきますが、ウイルスが通過する際に神経が損傷されることがあり、これに対する痛みがQ3で述べる帯状疱疹後神経痛として長期に残存する可能性があります。

帯状疱疹の合併症“ 帯状疱疹後神経痛”とは何?

帯状疱疹の最も重要な合併症として、これまでも何度か登場した帯状疱疹後神経痛(post-herpetic neuralgia;以下PHN)が挙げられます。PHNは帯状疱疹にかかったあとに慢性的に持続する神経痛であり、目安として皮疹が軽快してから3ヶ月以上経過しても残存する場合をさします。

PHNは初期にみられる痛みとはメカニズムが異なります。初期の痛みは皮膚や神経の一過性の炎症によるものですが、その後に起こりうるPHNは破壊された神経そのものが損傷して不可逆的変性を来すことによる痛みであるため、回復しにくいのです。


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一般的には高齢者に発生しやすいですが、若い人でも絶対にならないわけではなく、注意が必要です。PHNの性状は個人によって差はありますが眠れないほど強い場合もあり、「電気が走るような痛み」、「焼けるようにピリピリする痛み」などと表現されることがあります。また、アロディニアといって衣服がすれるようなわずかな刺激でも痛みを感じたり、痛み以外にもかゆみを訴えることもあります。また、温痛覚や触覚の低下を来すこともあります。しかし一方で、何かに集中していると痛みを感じなかったりすることもあります。Q4でも述べますがPHNは難治性のため、PHNに移行しないようにすることが帯状疱疹にかかった場合の目標の1つとなります。

PHNに移行しやすい人の特徴として、急性期の皮膚症状が重いことや、急性期の痛みが強いことが挙げられます。このためにも、皮膚症状が出現したらなるべく早めに治療を開始することが重要です。

また、その他の合併症として、顔面の眼や鼻のまわりに発症した場合は、眼の角膜や結膜にウイルスが侵入して角膜炎や結膜炎を引き起こし、視力低下につながることもあるため、眼科での診察が必要となります。また、耳のまわりに発症した場合は、顔面神経麻痺や難聴やめまいなどを伴うことがあり、ラムゼィ・ハント症候群といわれ治療法も異なってくるため、耳鼻科での診察が必要となります。

帯状疱疹の治療法は?

帯状疱疹の治療において最も重要なことは、症状の重症化やPHNへの移行を防ぐためにも早期に開始することです。

治療の基本は、病態の原因となっているVZVの増殖を抑えるための抗ウイルス薬の全身投与です。内服薬と注射薬があり、皮膚症状が重い場合や痛みが強い場合は入院して点滴治療を行うこともあります。理想的には皮疹出現後3日以内に開始することが望ましいとされています。

また、痛みに対してはロキソプロフェンナトリウムなどの非ステロイド性解熱鎮痛薬が効果的であり頻用されていますが、近年は腎臓への負担などを考慮して特に高齢者ではアセトアミノフェンが奨められています。
また、皮疹への外用としては抗ウイルス外用薬は通常使用しません。その理由として、抗ウイルス薬の全身投与を行った場合に抗ウイルス外用薬を併用する有用性が示されていないため、保険でも内服と外用の併用は認められていないからです。(つまり、全身投与のほうが効果が強いため、外用は必要ないということです。)その代わり、非ステロイド性抗炎症外用剤や抗菌剤含有外用剤がよく使用されます。
抗ウイルス薬の全身投与は基本的には7日間で終了で、以後は症状にあわせて鎮痛剤を調節したり、皮膚症状の経過を診ていきます。皮膚症状については1ヶ月以内に治癒することがほとんどです。

ここで、痛みが1ヶ月くらいで気にならない程度に軽快すれば問題ないのですが、それ以上続く場合や、1ヶ月以内でも痛みが非常に強い場合にはPHNへの移行の可能性が高いと考え、神経の損傷による神経痛に対する治療も開始します。

神経痛には非ステロイド性解熱鎮痛薬はほとんど効果が期待できず、慢性神経疼痛用の内服薬や、オピオイドと呼ばれる麻薬性鎮痛薬などが用いられます。ただ、効果については個人差もあり副作用もあるため、投与量や投与スケジュールは慎重に決める必要があります。また、これらの薬剤で改善が乏しい場合には痛み専門のペインクリニックに紹介して局所麻酔薬を硬膜外腔や神経節に注入する神経ブロック注射を定期的に行う場合もあります。
また、当院ではおこなっておりませんが、薬物療法以外では血流改善目的に近赤外線やキセノンランプなどを痛い部位に照射する理学療法を併用することもあります。血液の流れが良くなることで弱った神経に栄養や酸素が供給され、痛みを緩和させると考えられます。

ただ、これらを組み合わせておこなっても痛みが残存する場合にはPHNとうまくつきあっていくことも大切です。例えば、日常生活の様々な工夫により自覚症状の改善を期待することができます。具体的には、血液の循環をよくするために入浴回数を増やしたり、温泉に出かけたり、患部を冷やさないように保温したり、患部に刺激を与えないようにサラシを巻いたり、ガーゼなどで保護する方法です。また、ストレスや疲労をできるだけ避け、趣味に熱中したり積極的に外出してなるべく痛みに注意が向かないようにすることも大切です。

帯状疱疹の発症予防と水痘ワクチンについて

最後に、帯状疱疹の予防についてワクチンについて書かせていただきます。
2006年にアメリカ合衆国で60歳以上用の帯状疱疹のワクチン(Zostavax)が認可されました。60歳以上の方に帯状疱疹ワクチンを接種することで、帯状疱疹の発症が51.3%低下し、帯状疱疹後神経痛の発症が66.5%抑制されています。この結果を受け、米国では2006年から60歳以上の人に帯状疱疹ワクチン接種を勧めています。なお、米国に次いでEU、カナダ、オーストラリアでも帯状疱疹ワクチンが認可されています。

残念ながら、現段階で本邦では帯状疱疹に対するワクチンは未認可ですが、米国で使用されている帯状疱疹ワクチン(Zostervax)のウイルス量は、本邦の小児に用いる水痘ワクチンとほぼ同じウイルス量です。つまり、本邦水痘ワクチンを高齢者に接種することでVZVに対する細胞性免疫が増強され、帯状疱疹発症予防効果があることが期待されます。

今後目指すところは、小児には水痘ワクチン接種を普及させ、VZVの潜伏感染自体を防ぐ、もしくはVZVの潜伏感染量を減らすことで、将来の帯状疱疹発症を抑え、すでに潜伏感染している高齢者には帯状疱疹ワクチン(=水痘ワクチン)接種を勧告し帯状疱疹発症を予防するという方法で、水痘、帯状疱疹ともども根絶させるところにあると思われます。

当院では、50歳以上の方を対象に希望される方には帯状疱疹発症予防として、水痘ワクチンの接種をおこなっております。(希望の方は電話でその旨をお伝えください。)

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