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アトピー性皮膚炎

アトピー性とはどんな病気?

アトピー性皮膚炎とは皮膚表面の角質層の異常にともなって、皮膚の乾燥とバリア機能異常という皮膚の生理学的異常があるために、色々な物質に対して多彩な非特異的な刺激反応や特異的なアレルギー反応が起こることによって、慢性に経過する炎症とかゆみをともなう湿疹・皮膚炎群の一疾患です。

ここで、日本皮膚科学会の定める「アトピー性皮膚炎ガイドライン」におけるアトピー性皮膚炎の定義を見てみましょう。

アトピー性皮膚炎の定義(概念)

アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰り返す、瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。

アトピー素因:以下の①または②を満たす
①家族歴・既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎
         のうちいずれか、あるいは複数の疾患)

②IgE抗体を産生し易い素因


このままだと少しわかりにくいかと思いますので、もう少し簡単に言い換えると次のようになります。

アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹がでる病気で、悪くなったり良くなったりを繰り返します。患者さんの多くは「アトピー素因」と呼ばれる次のような傾向をもっています。
①自分や血のつながっている親族(両親、兄弟、祖父母)がアトピー性皮膚炎や、他のアレルギー疾患(気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎)をもっていたり、その既往がある。
②様々な物質に対して、IgE抗体と言われる即時型アレルギーに関係する抗体を産生しやすい。


正確なアトピー性皮膚炎の診断基準は、さらに詳細に年齢別に皮膚症状の特徴と分布する範囲や、症状の持続する期間をもとに定められています。
表1の「アトピー性皮膚炎の定義・診断基準」をご参照ください。


表1:アトピー性皮膚炎の定義・診断基準(2018)
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アトピー性皮膚炎の発症の病因とは?

いまだにアトピー性皮膚炎の発症メカニズムは十分には解明されていませんが、次の3つの要因が関連し合っていると考えられます。

①皮膚の生理機能異常

アトピー性皮膚炎特有の皮膚異常として、バリア機能の低下(水分保持能の低下、微生物に対する易感染性)や、発汗異常皮膚血管反応の異常などがみられます。

角質層のバリア機能形成に重要な働きをもつ物質としてフィラグリンという蛋白質があります。フィラグリンは分解されてアミノ酸などの天然保湿因子と言われる皮膚の保水、紫外線吸収などを行う物質になる他、皮膚表面のpH(弱酸性)の維持にも重要であり、外界の微生物からの防御にも役立っています。

アトピー性皮膚炎患者の約30%にフィラグリンをコードする遺伝子に変異がみられることが報告されており、また②で述べるTh2細胞が産生するサイトカインには皮膚の表皮層の様々な障害やかゆみを誘導する作用があり、これらによって、バリア機能低下をはじめとしたアトピー性皮膚炎特有の皮膚症状が引き起こされると考えられます。

②免疫学的要因

①の皮膚のバリア機能異常に伴って、皮膚の免疫学的異常が誘導されます。特にアトピー性皮膚炎において主体となるのはTh2細胞と呼ばれるリンパ球の活性化です。

リンパ球の一種であるヘルパーT細胞には代表的なものとして、タイプ1(Th1)とタイプ2(Th2)があり、いずれも免疫反応に関わる重要な細胞です。

通常はバランスをとりあって相互作用していますが、アトピー性皮膚炎や他のアレルギー疾患ではTh2細胞による反応が亢進しており、Th2細胞が優位になっています。

このTh2細胞が産生する炎症性サイトカインがアトピー性皮膚炎の病変皮膚の炎症形成に深く関わっており、以下の表のようなものが知られていますが、IL(インターロイキン)と呼ばれる一群の仲間であるIL-4、IL-13、IL-31などが特に重要です。

これらによって、さらなるTh2細胞の活性化や、表皮角化細胞の障害、バリア機能の低下、抗菌ペプチド産生低下、かゆみの惹起などが引き起こされ、アトピー性皮膚炎の病態を形成します。

代表的なTh2系サイトカイン

  • IL-4:Th2細胞の誘導、フィラグリンの発現抑制など
  • IL-5:好酸球の分化や増殖など
  • IL-6:ケモカインの産生促進、形質細胞への分化など
  • IL-9:肥満細胞の増殖、Th2細胞の活性化など
  • IL-10:免疫機能の抑制など
  • IL-13:単球の機能抑制など
  • IL-22:表皮の肥厚など
  • IL-31:掻痒の誘発など

Th細胞の活性を抑制する治療薬として、古くは「タクロリムス」が1999年に承認されました。タクロリムスは細胞内で複合体となり、カルシニューリンという脱リン酸化酵素を阻害します。カルシニューリンはT細胞からのサイトカイン産生を促進するT細胞活性化因子(NF-AT)の産生を促進させる酵素であり、これを阻害することでNF-ATの産生が抑制され、その結果、炎症性サイトカインの産生も抑制されます。

当時はまだアトピー性皮虞炎の病態が詳しく解明されていませんでしたが、近年はアトピー性皮膚炎の病態形成に直接関与する炎症性サイトカインの解明が進んできたために、 これらの 炎症性サイトカインの働きやシグナル伝達経路を抑制する治療薬の開発が進んでおり、新たなアトピー性皮膚炎の治療薬として注目されています。

2018年には本邦では初となるIL-4とIL-13を抑制する生物学的注射製剤「デュピルマブ」が承認されました。

また、2022年にはIL-31を抑制する生物学的注射製剤「ネモリズマブ」が承認されました。

また、2020年に世界初となる炎症性サイトカインのシグナル伝達経路(JAK-STAT経路)を阻害する外用JAK阻害剤「デルゴシチニブ」が承認されました。

また、Th2組胞を含む様々な免疫担当細胞からの炎症性サイトカイン産生の促進や抑制には細胞内のcAMPという物質の濃度が関わっており、cAMPの濃度が低下すると炎症性サイトカインの産生が亢進して、制御性T細胞(T Reg)を介した抗炎症性サイトカインの産生が弱まります。

このcAMPを分解する酵素がPDE4という物質で、アトピー性皮虞炎の患者では元々PDE4の活性が高まっており、cAMPの濃度が低下しているため炎症反応が亢進しています。
このPDE4を阻害し、細胞内のcAMPの濃度を増加させることで炎症反応を抑制することができます。
2022年に外用薬としては本邦初となる外用PDE4阻害薬「ジファミラスト」が承認されました。

③外的要因

①、②によって生じるかゆみによる掻爬行動や、ダニ、ハウスダスト、動物の毛、カビ、汗、感想、湿度、精神的ストレスなどの様々な外的因子が湿疹の増悪の原因となります。

このように、①と②の要因が相互に作用しあって負のサイクルを形成し、さらにそこから生じるかゆみや外的要因が加わることでアトピー性皮膚炎の病態が形成されていくと考えられます。

アトピー性皮膚炎の症状と経過について

まず、アトピー性皮膚炎の症状ですが基本的には湿疹なので、「皮膚が赤くなる、細かいぶつぶつができる、じくじくする、かさかさする、ぽろぽろはがれる、かたくなる」などで、いずれも強いかゆみを伴います。

また、症状は体の左右で同じように現れやすく、おでこ、目の周り、口の周り、首、手足の関節、胸や背中などに現れます。このような症状が一時的なものではなく、長期間(ガイドラインでは乳児では2ヵ月以上、その他では6ヵ月以上)続く場合アトピー性皮膚炎と診断されます。

また、年齢によって症状に特徴があり、一般的には乳幼児期(4歳まで)、小児期(思春期まで)、成人期(思春期以降)に分けられます。

乳幼児期
症状が顔や頭に現れやすく、かゆみの強い湿疹が生じ、細かいぶつぶつができて盛り上がったり、じくじくと液がしみ出してきたりします。
小児期
症状がひじの内側やひざの裏側などに現れるようになります。皮膚は乾燥してかさかさと皮がむけ、かゆみを伴います。耳切れもよくみられます。
成人期
広範囲にわたって顔面や上半身に治りにくい湿疹がみられ、皮膚の乾燥が強くなり、ごわごわと厚くなります。長期間湿疹が続くことで、色素沈着がみられることがあります。


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次にアトピー性皮膚炎の経過ですが、一般的には年齢とともに軽快していくと考えられます。経過としては次の4パターンが考えられます。


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自然寛解(症状が落ち着いて安定した状態)に関しては2、3歳頃からみられ、8~9歳頃で50%、16歳には全体の約90%が自然寛解したとの報告もありますが、アトピー性皮膚炎の予後に関する調査は少なく、明確には不明です。
アトピー性皮膚炎の年代別の有病率については報告があり、以下のグラフのようになります。年代が上がるにつれて有病率は減少しており、やはり年齢とともに寛解していく可能性が高いと考えられます。ただし、重症の割合は年齢が高いほど増える傾向があり、結局軽快に至らなかったものがそのまま成人になって重症例として残っていることが考えられます。

また近年は、思春期・成人期になっても軽快しない例や、成人発症例が増加していることが報告されています。

  
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アトピー性皮膚炎の検査について

皮疹の状態をみるだけでも、ある程度病勢や重症度は判断することはできますが、症状を客観的に評価したり、今後の治療の目標を立てるために血液検査を行うことがあります。
アトピー性皮膚炎で高値となりやすいマーカーとして、IgE、好酸球数、LDH、TARCなどが挙げられますが、ここではTARCとIgEについて取り上げたいと思います。

TARC

TARC(thymus and activation-regulated chemokine)とはケモカインと呼ばれる白血球走化因子の一種であり、アトピー性皮膚炎では皮膚表面の様々な刺激によって角化細胞から産生され、Th2リンパ球を皮膚病変部に呼び寄せることで炎症を増悪させます。皮膚の炎症の重症度に相関して血清中のTARC値も変動するために、血液検査により重症度を客観的に数値化して評価することができます。

IgE

前述の「アトピー素因」で述べましたが、アトピー性皮膚炎では様々な物質に対してIgE抗体と呼ばれる即時型アレルギー(I型アレルギー)に関係する抗体を産生しやすく、血液検査でも様々な項目でIgE値(抗原特異的IgE値)が高くなる傾向があります。
(「アレルギーについて(総論)」の「”アレルギー”の検査法について」のページも参照)
血清IgE値は長期的にはアトピー性皮膚炎の病勢と相関することが知られていますが、かなりばらつきがあり、短期的な重症度のマーカーとしては有用ではありません。

★血清TARC値や血清IgE値測定によるアレルギー検査はいずれも保険適用となっています。アレルギー検査については、36項目が一度に測定できるMAST36をお勧めしています。

アトピー性皮膚炎の治療について

まず、アトピー性皮膚炎の治療の目標ですが、もともと皮膚が弱いところに原因がありますので、完全に根治させるということは難しいところがあります。ただ、適切な治療を行い、普段の日常生活でも悪化因子をできるだけ取り除くことで、皮膚の炎症が少しずつよくなり、最小限の薬で症状が落ち着いた状態を維持することができるようになります。

そのため、治療の目標として次のように設定します。

  • (1) 症状はないか、あっても軽症であり、日常生活に支障がなく、
       薬もあまり必要としない。
  • (2) 軽微または軽度の皮疹は持続するが、急激に悪化することはまれで、
       悪化しても長引くことはない。

という状態をめざします
アトピー性皮膚炎の治療は、病気そのものを完治させる薬はないことから、

  • Ⅰ:皮膚の炎症を抑える治療 → 外用療法・内服療法・注射療法・紫外線療法
  • Ⅱ:普段からのスキンケア → 保湿剤の外用
  • Ⅲ:日常生活における悪化因子の除去(心理的側面も含む)

の3つの方法を中心に行います。 以下、それぞれについて詳しく説明していきます。

Ⅰ.皮膚の炎症を抑える治療

①外用療法

■ステロイド外用剤
症状が強い部位にはステロイド外用剤が最も効果があります。ステロイド外用剤には弱いものから強いものまで5段階に分類されており、皮疹の重症度や部位によって塗る薬のランクが変わってきます。ステロイド外用剤についてはその副作用を心配される患者様もいらっしゃると思いますが、正しい使い方をしていれば問題はありません。当院ではその点には十分配慮して、塗り方や回数についてもしっかり説明しております。

ステロイド外用剤についてくわしく知りたい方は、「ステロイド外用剤について」をご覧ください。

■非ステロイド性アトピー性皮膚炎治療剤
最も代表的なものとして、タクロリムス軟膏(プロトビック軟膏)があります。
特徴としてはステロイドとは異なった機序で炎症を抑える作用があり、分子量が大きく皮膚のバリア機能が破壊された悪い部位からしか吸収されないため、長期間便用しても副作用が出にくいことが挙げられます。
ステロイド外用によりある程度炎症が落ち着いた中等度以下の症状に適応があり、顔面によく使用されますが、近年は全身に対しても外用が推奨されています。

また、新しい冶療薬としてJAK阻害外用薬であるデルゴシチニブ軟膏(コレクチム軟膏)や、PDE4阻害外用薬であるジファミラスト軟膏(モイゼルト軟膏)があります。
ステロイド外用剤とは異なり、アトピー性皮膚炎に特異的な抗炎症作用をもっているため注目されています。今後、効果に対するデータが蓄積されていくと思われます。

★プロアクティブ療法について
また、ステロイド外用と非ステロイド外用のコンビネーション療法(下図)によりステロイド外用の使用量を少なくしたり、症状が良くなった後にも定期的・間欠的にステロイド外用や非ステロイド外用を週に2、3回継続して行うことで再発予防を目的とするプロアクティブ療法(下図)が近年は推奨されています。
皮膚症状が見た目にはよくなったとしても、皮内の炎症細胞浸潤は残存している場合が多く、すぐに再発してくることが多いからです。プロアクティブ療法を行うことで、局所的副作用を最小限に抑えつつ、再発を防ぎ、良い皮膚状態を保つことを目指します。

(これに対して、症状が改善したらステロイド外用を完全に断ち切って、保湿剤のみに変更して、また再燃してきたらステロイド外用を再開する方法をリアクティブ療法と言います。)

  
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②内服療法

■抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬

皮疹を軽快させるのはステロイド外用剤やタクロリムス外用剤ですが、かゆみが強いと引っ掻いてまた悪化させてしまうことがよくあります。かゆみの程度は患者さんの感じ方などによって違いますが、いずれにしてもかゆみを減らすことは大切な治療の一つです。かゆみがひどくてイライラしたり、十分に眠れない時などは、かゆみを抑える目的で用いることがあります。

■ステロイド内服

皮膚病変の急性増悪時などに有効ですが、全身的副作用を考慮して、できるだけ短期間の投与にとどめます。(ガイドラインでは推奨されていません。)

■シクロスポリン内服

強力な免疫抑制剤で、ステロイド外用やタクロリムス外用を継続しても症状が改善しないような成人の重症患者が適応となります。皮膚症状の改善、かゆみの軽減に対する効果はとても高いですが、血圧上昇や腎機能障害などの副作用があり、1回の治療期間として最大12週間までの投与が認められています。

③注射療法

■デュピルマブ(デュピクセント®)

2018年に承認された、本邦初の炎症性サイトカインIL-4とIL-13に対する完全ヒトモノクローナル抗体注射薬です。IL-4とIL-13はアトピー性皮膚炎の病態形成に深く関わる炎症性サイトカインであり、これらを抑制することで強力な改善効果を発揮します。
他治療を継続しても症状が改善しない成人の最重症患者のみ適応となります。投与スケジュールに従って皮下注射しますが、自宅での自己注射も可能となっています。
高額な薬剤のため、診療をして適応がある場合に予約をしてからの発注となります。

■ネモリズマブ(ミチーガ®)

2022年に承認された炎症性サイトカインIL-31に対する完全ヒトモノクローナル抗体注射薬です。IL-31は主にアトピー性皮膚炎におけるかゆみの誘発に深く関わる炎症性サイトカインであり、これを抑制することで強力なかゆみ抑制効果を発揮します。
他治療によるかゆみ抑制のコントロールができない13歳以上の重症患者が適応となります。投与スケジュールに従って皮下注射します。(自己注射は現在できません)
高額な薬剤のため、診療をして適応がある場合に予約をしてからの発注となります。

④紫外線療法

■エキシマライト照射

紫外線のUVBを照射する光線治療は、従来よりアトピー性皮膚炎の付加的治療法として有効性が確認されており、保険適応にもなっています。特に、ステロイド外用剤に反応しにくい場合や、かゆみの強い病変部や痒疹結節の部位に効果的です。当院ではUVBの中でも308nmの波長をもつ「エキシマライト」の照射を行っております。詳しくは「光線療法について」のページをご参照ください。

Ⅱ:普段からのスキンケア

アトピー性皮膚炎の患者さんは皮膚のバリア機能が弱く、保湿成分が欠乏しているために乾燥肌であり、抗原(異物)や微生物などが侵入しやすく、これらは炎症を起こす原因になります。スキンケアによって皮膚が健康な状態に保たれると、さまざまな悪化因子の影響を受けにくくなり、症状がまた出るのを予防することになります。スキンケアの基本は皮膚を清潔に保つことと、乾燥を防ぐために保湿剤を塗ることです。

まず、皮膚を清潔に保つために毎日の入浴・シャワーが重要です。シャンプー・石鹸は低刺激、敏感肌用を用いて、洗浄力の強いものは避ける必要があります。汗や汚れは強くこすらないようにして速やかにおとします。シャンプー・石鹸は残らないように十分にすすぎます。高い温度のお湯につかったり、入浴剤は避けるほうがよいかと思います。

また、保湿剤ですが入浴後はなるべく早めに必ず塗ります。また、何回塗っても問題ありませんので、少しかさついてきたと思ったら、また塗りなおします。軽い炎症のみなら保湿剤で治ってしまうこともあります。

Ⅲ:日常生活における悪化因子の除去

「アトピー性皮膚炎の発症の病因とは?」にも書きましたが、悪化因子となるものはたくさんあります。すべてを除去することは困難と思われますので、できる限りで気をつけるというスタイルが大事だと思います。

例えば、室内環境ではこまめに掃除し、ダニやほこりの発生を少なくする環境を整えることが大切です。また、ダニの発生しやすいじゅうたんや布製の家具などはできるだけ避け、寝具類の取り扱いにも注意が必要です。また、室内は風通しをよくして、適温、適湿を保つようにすることも重要です。汗をなるべくかかないように、できるだけ涼しい環境づくりを心がけます。夏は適宜冷房を使用し、冬は暖房をきかせすぎないようにします。また、ペットを飼うこともできればやめておくほうが無難です。

また、衣類の材質にも気を配る必要があります。木綿素材などの肌触りのよい衣類を着用する必要があります。
洗濯の際は、洗剤のすすぎ残しがないように、すすぎをしっかり行うことが大切です。

また、心理的ストレスは重要な悪化因子の一つと考えられています。環境の変化、クラスがえ、試験、家族や友達、周囲の人との人間関係のトラブルなどで心理的ストレスがたまると、それに反応してホルモンが分泌され、アレルギー反応を起こしやすくなると考えられています。なるべくストレスをためないように、自分なりのストレス解消法を身につけることが大切です。また、規則正しい生活、睡眠時間をしっかりとる、疲れた時は休養するといった生活習慣を心がけましょう。

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